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「高校入試過去問の使い方」  考える学習をすすめる会 理事 石田 和彦


 公立・私立を問わず,入試問題には独自の出題傾向というのがあります。多少の変化はありますが,どの科目も毎年似たような出題形式になるのが一般的です。過去問を解いていくことで,それが見えてくるわけです。具体的には,

・英語・・・長文読解ばかりで,文法の問題はほとんど出ないナア。
      英語の質問に英語で答える問題が毎年出てるぞ。
・数学・・・問1の計算はヤケに楽だけど,問2以降,極端に難しい。
      関数の応用問題は,放物線がからんだものばかりだ。
・国語・・・長文読解は2題構成か・・・。
      100字以内で書きなさい,って問題が毎年出てるな。
・理科・・・1分野4題,2分野4題なんだ。
      去年は地層が出たから,今年は天気かな?
・社会・・・地理,歴史,公民とも,完全な総合問題だ。
      図,写真等の資料がやたら多いな。これらを読み取らせる問題ばかりだ。

などなど。過去問に慣れ親しめば,このような出題の特徴が浮き彫りになってくるのです。
「敵を知ること」,すなわち,志望校の出題傾向を知ること。受験においては,何よりも必要なことなのです。

 ときどき,こういう人います,「過去問なんて解いても意味がない」と。何を考えているんでしょうね。一度出た問題は二度と出ないから,やらなくてもいいやなどという,狭い考えなんでしょうか。

 あらためて,警告しておきましょう。過去問もやらずに,他の問題集ばかりやってはいけません。極端な話,皆さんが受けるところとは,似ても似つかない問題ばかり解いて,何になりますか。来春皆さんが受ける入試問題に,一番よく似ているのは過去問なのです。その点をお忘れなく。


 過去問をナメたら,ひどいめに会いますよ。過去問を解いてみることには,敵を知る(出題傾向を知る)こと以外にも,「己(おのれ)を知る」という大きな意義があるのです。


 己,つまり,「自分を知る」とは,こういうことなんです。(・以下は,具体例)

 @ 合格に必要な点数が確保できそうかどうか。
  ・最低,70点は必要なのに,50点くらいしか取れていない。ヤバイよ。
  ・過去問を5年分やってみたが,合格圏内には入っている。

 A ニガテなタイプの問題,ジャンル,出題形式があるか。
  ・国語の文法,すごくニガテなんだけど,入試にはほとんど出ないから捨てよう。
  ・連立方程式の文章題が毎年出てるな。これ,ニガテだから,なんとかしなきゃ。

 B ペース配分は大丈夫か(制限時間内に,とりあえず,最後までいけるか)
  ・学校のテストよりは,分量が少ない。余裕をもって臨めるぞ。
  ・英語の最後の長文読んでたら,時間がたりなくなっちゃった。マズイぞ。

 これらを総合的に判断すれば,自分が何をすべきかが見えてくるはずです。


 三者面談で,「大丈夫だ」といわれた人も「危ない」といわれた人も,本番の入試は,やってみないとわかりません。学校のテストとは,何もかも,微妙に違うのです。
 ある科目において,学校のテストで90点以下を1回も取ったことがなかった人が,入試では60点台という,予想だにしなかった点数まで落ち込んでしまった。あるいは,本番の入試で,過去最高の得点をとったなどというケースは,いくらでもあります。前者は過去問をナメていた人,後者は過去問を重視した人なのです。


 本稿の最後に

・過去問は,最低2回は繰り返して解きましょう。1回だけしか見なかったテレビ番組と再放送も見た場合とでは,どちらが印象に残るか,明らかでしょう。

・答え合わせは,正しく行いましょう。解き終わったら,○付けをして,間違えたものは赤で直す。これが答えあわせだと思ったら,大間違いです。
(これに関しては,「考える学習をすすめる会」のHPに「やってはイケない勉強法」というコラムがあります。)